畜産が最大の環境破壊の要因であることは、2006年に国連FAOが発表した衝撃的レポートから徐々に明らかになり、今日では周知の事実となりつつあります。森林伐採、土壌侵食、水資源の枯渇と砂漠化、エネルギーの浪費、温暖化ガスの排出。
欧米諸国をはじめ多くの国々で、学校や公共施設での菜食導入が進んでいます。残念ながら、日本だけが取り残されているようです。自治体も政治家も、環境団体でさえ、この問題に触れようとしません。
善良な人々が何の罪の意識もなく、環境破壊に加担できてしまうのはなぜでしょうか。それは直接罰を与えられないことや、自分に不都合な真実には、目をつぶって問題を意識しないでいる方が楽に生きられるからです。これを医学博士ディーパック・チョプラ氏は、ユングが提唱した集団的シャドウの現れの一つとしてあげています。
生態系の破壊にも善良な人々(“腐ってないリンゴ”)が数多く関わっています。生態系の破壊は、この惑星に対する一種の暴力行為と言えるでしょう。それでもなお「地球に悪いことをしても何の罰も与えられないから」という状況のせいで、多くの人がその破壊行為に加担しているのです。
あなたのこの惑星の存在を脅かす“悪業”に加担している一人なのです。とはいえ、一たび問題を意識さえすれば、私たちは社会全体として、この種の“悪業”を数年の間に修正することが可能です。それなのに、なぜ私たちは地球から貴重な資源を搾取し続けているのでしょう?それは、問題を意識しない方が楽だからです。